Q: エンジントラブル?02
2011-04-25  質問者:tetsuさん
こんばんは
門倉さま

tetsuです。
いつも丁寧なご指導ありがとうございます。

プラグが死ぬエンジン不調をなんとか止めたいです。
宜しくお願いします。

>タペットクリアランスを多めに調整してください。
とございました。

私、当初調整したクリアランスは
IN(0.12) と EX(0.18)を目安にしておりました。

今日計って見たところ
R・IN(0.11) EX(0.19)
L・IN(0.10) EX(0.15)
となっておりました。

タペットクリアランスを多めとはどの位の数値となりますでしょうか?
お教えください。

火花の強さはこの次にご報告いたします。
宜しくお願い致します。
A:お答えします
お問い合わせありがとうございます。


タペットクリアランスがなぜ必要かは、もちろんご存知だと思いますが、念のためご説明します。
ロツカーアームがバルブを押して、エンジンの吸排気を受け持っていますよね。


吸排気の行程はバルブが開いていますが、圧縮行程でバルブはきっちり閉まってないと
良好な圧縮圧力は得られません!圧縮が漏れてしまうわけですね!!


熱により金属は膨張します。当然バルブステムやロッカーアームも熱膨張しますが、
熱膨張してもロッカーアームがバルブステムを押さないように、ある程度の隙間が必要なんです。


それがタペットクリアランスです!エンジンによってクリアランスが設定されていますが、
XS650SPの場合は「IN-0.10 EX-0.15」の設定になっています。


そして今回この数値を多めにとって、エンジンの調子を見てくれと言う理由は、
ある程度走行距離が伸びていくと、バルブとシートのあたり幅が広くなり、バルブが


シートに当たる圧力が減少します。同じ重さの圧力を点で受けるか、線で受けるか、
面で受けるかによって、圧力が徐々に弱くなる事はご存知の通りです。


あたり幅が広くなった状態での走行が続くと、バルブのカーボン噛み込みが発生し、
圧縮圧力の減少を招きます。このような状態に陥ったエンジンの場合、


タペットクリアランスを多めに取る事により、バルブが確実に閉じ、
尚且つ閉じている時間長くすることによる、圧縮圧力の多少の回復が望めます。


それよりも、エンジンが暖まると調子悪くなる原因は、熱膨張でロッカーがバルブを
押しちゃって、圧縮が漏れてるんじゃないの?と言う疑いを晴らすためのテストなんです・・・・


ですから多少音が出るくらい・・・IN-0.15 EX-0.20位で試してみてください。
テスト後に変化がなければ、また元の設定に戻していただければ音は消えると思います。


正直言って、今回のケースは原因となりうる故障範囲が広すぎて、何から手を付ければ
良いか戸惑うケースだと思います。ここは焦らずに長期戦で臨んだらいかがでしょう?


手始めに、徹底的に(良い火花)に拘ります!できれば充電系、点火系は一新したいですね。
それが終わったら(良い圧縮)です。これはコンプレッションゲージのテストのみでOKです。


最後に(良い混合気)です!今までもてこずった経緯が伺えますので、いっそのこと
キャブレター交換をご検討いただいたらいかがでしょうか??


この一連の対策で、間違いなく絶好調になると確信できるんですが・・・・・・・
是非検討してみてください!!


アールプロ門倉

一覧へ