Q: エンジンキーをONにした状態でIGコイルが熱くなる
2010-10-20  質問者:埼玉の中村 さん
初めてご相談です。
 TX650ポイントタイプを所持しています。先日、ウィンカーの整備をした後、R-PROさんから購入したコンデンサーを取り付けようとガソリンタンクを外しまた。
 コンデンサーの場所を探して左側のIGコイルを触ると50度近い温度だったのです。右側は、冷えていました。整備する前はエンジンはかけていませんが、エンジンキーがオンの状態になっていました。
 IGコイルが不良ならば両方取り替えたのがよいのでしょうか。両方取り替えるならフルトラキットの導入も考えていますが、その際、ほかのポイントタイプの電装品を取り替える必要があるのでしょうか。
 コンデンサーを取り替えようとしたのですが、見つかりませんでした。購入した形と違うのでしょうか。
A:お答えします
お問い合わせありがとうございます。


これは異常ではありません!これで正常なんです!!
ポイントを見てください、上下に2個付いていますよね!


次にそのポイントを押すカム山を見てください。なだらかな山が一つありますね!
ということは、エンジン停止状態では片方のポイントは開いて、もう片方は閉じているんです。


前にも述べましたが、ポイントが閉じていると回路が成立してIGコイルに電流を流します。
一方、ポイントが開いていると、回路は成立しないのでIGコイルに電流は流れません。


下記配線図で説明すると、スイッチSがポイントです!ポイントが開いていると電球は点きません。



というわけで、片方のIGコイルに電流が流れ、もう片方には流れていなかった訳です。
IGコイルはエンジンが回転していれば、下記の作動が繰り返し行われています。


ポイント閉じる→1次側コイル通電→磁界を形成→ポイント開く→磁界の消滅→
2次側コイルに逆起電力が発生→HTコードからプラグに高電圧が流れる


しかしエンジンが回転していないと
ポイント閉じる→1次側コイル通電→磁界を形成
この状態でストップしているため、コイルはどんどん熱を帯びてしまう訳です!!


これはIGコイルにとってすごく負担が大きく、機能の劣化に繋がります。
この状態が長く続くと最悪パンクも有り得ますので、スイッチの切り忘れはご注意下さい。


エンジンを始動し、何事もなく火花が飛んでいるようでしたら、そのまま使えると思います。
しかしすぐに熱を持ってしまう場合は要交換です!その場合は2個同時に交換して下さい。


さて、ご購入いただいたコンデンサーですが、エンジン上部のハンガーの裏に付いています。
まずタンクを外してください。次にエンジン左側から上部ハンガーをご覧下さい。


フレームに2点止めされたエンジンハンガーが見えますよね!
そこに6mmビスのねじ山が2個見えると思います!それがコンデンサーの取付けビスです!!


裏側から止まっていますのでハンガーを取り外して交換してください。
アールプロ門倉

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