Q: ポイント調整について
2010-10-09  質問者:txフリークさん
数日前ポイント調整について質問しましたが、上手く調整出来、最高に調子が良くなりましたので報告です。
誤り箇所としては、FマークはFの右隣の線にピタリ合わせるものだと勘違いしていたことでした。規定の範囲内(ど真ん中くらい)に合わせたら非常に良くなりました。ありがとうございました。
また何かありましたら質問させて下さい。
A:お答えします
ご連絡ありがとうございます。


調子良くなって何よりですね! 少しでもお役に立てて嬉しい限りです!!
先日のドエル角の説明で、ポイントが開いている時間だと言いましたが、ミステイクです。


本当はポイントが締まっている時間の事です!!
その辺の事を以下に詳しく説明しておきますので、すこしお付き合い下さい。


ポイントはIGコイルの(-)配線をアースに落とすスイッチなんです。
IGコイルの(+)線には、メインスイッチをONにすると電流が流れてきます。


そして(-)配線をアースに落とす事により、回路が成立して一次コイルに電流が流れて、
磁界を形成させます。



その磁界はポイントが離れた瞬間に消滅し、すぐ隣の2次コイルに逆起電力が発生し、
HTコードからプラグに高電圧が流れる仕組みになっています。



この一次コイルに電流を流し、磁界を形成させる時間をドエル角と言います。
電流をきちっと流して、きちっと止めることが要求されるため、ポイントが


ある程度開いている時間が重要となる訳です。 ちなみにポイントが開く瞬間に
火花が出てしまうと、きちっと止まったとは言えず、逆起電力の妨げになります。


これを防止するために、コンデンサーが存在し、迷走電流を吸収する役目を担います。
たまにポイント接点からは火花が出るものだと信じている方がいらっしゃいますが、


ポイント接点から火花が出るという事は、悪い症状ですので誤解しないで下さい。
このポイントの変わりにトランジスターを使った点火方式をトランジスター点火と言います。


トランジスターもポイントと同様にスイッチです!
画像のB-E間に微弱電流を流すと、C-E間に通常電流が流れます。



トランジスタのメリットはポイントのように磨耗せず、火花が飛ばないので狂わない事です。
点火時期を決定するのはB-E間に流す微弱電流で、ピックアップコイルが信号をだします。


このピックアップ(パルサー)コイルとトランジスターで行う点火システムを[フルトラ点火]と呼び、
ピックアップコイルを使わずにポイントをそのまま使うシステムを[セミトラ点火]と呼びます。


よく進角方法で[フルトラ] [セミトラ]を区別する方がいますが、これは明らかに誤まりです!
[セミトラ]のメリットはポイントに微弱電流しか流さないので、火花が飛ばず焼けにくい点です。


これは'70年代の改造パーツとして存在しましたが、現在はその痕跡さえうかがえません。
アールプロ門倉

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