Q: イグニッションのヒューズが切れる
2010-09-04  質問者:tetsuyaさん
こんばんは
門倉さま
以前にお世話になりました
78年型XS650SPです、
エンジンを掛けて、アイドリングは問題ないのですが、
回転数をあげると、イグニッションのヒューズがとんでしまいます。
まず、原因を突き止めるにはどこから見て行けばよろしいでしょうか?
今後、フルトラに変更しようと考えておりますが、ハーネスも交換かな?と思っています。
現在のハーネス・ヒューズボックス・メインキー・ハンドルスイッチ類を覗いて見ますと、銅錆?でかなり劣化が見られ、フルトラ交換後になにか電圧系で悪さするのでは?と心配しております。
初歩的な質問で申し訳ないです。
宜しくお願いいたします。
A:お答えします
お問い合わせありがとうございます。


ヒューズ飛びの場合、ハーネスを変えるとかの対処療法は絶対にダメです!
ショートの原因を確実に調べ上げ、修理なり部品交換なりを実施して下さい。


ハーネス交換やフルトラキット導入は、現状で可能な限り最高の状態に仕上げ、
それ以上のレベルを追求する時に、初めて導入を検討するべきだと思います。


ポイント車で火花の具合が良くないから、フルトラに変えたいと言う方が多いんですが、
これは明らかに間違っています。原因不明な状態で違うシステムを導入しても、


調子良くなる確立は低く、最悪もっとひどい状況に陥る可能性もあります。
このような対処療法ではなく、原因の追求と確実な修理を最優先して下さい。


さて、イグニッションのヒューズと言う事は、赤/白線の10Aヒューズですね!
ヒューズ飛びはショートしか考えられませんので、ショートしそうな場所を徹底的に調べましょう。


また回転を上げると飛ぶという症状は、振動による接触が原因ではないかと推測します。
まず最初に車体を裸にしてハーネスとカプラーをくまなくチェックします。


焦げている所、剥けている所、擦れている所はありませんか?
ハンドルをきったり、ハーネスを揺らしたりするとフレームの角に当たる部分はないですか?


ハーネスに異常が見られない場合は電装部品のチェックに移ります。
どうしてもヒューズは10個以上飛ばすと思いますので、余裕を持って準備して下さい。


さて、ヒューズボックスを出た赤/白線がどこに行くか調べてみます。
配線図を見ると右ハンドルスイッチを経由して、IGコイルに行っています。


また別ルートで、セーフティリレー、スターターリレー、ライトチェッカーに行っています。
それでは点火に関係ない部品のカプラーを、すべて外して、症状の有無をチェックします。


カプラーを外す部品は、セーフティリレー、スターターリレー、ライトチェッカーです。
この状態でエンジンを始動します。セルが回りませんのでキック始動となります。


ヒューズは飛んだでしょうか??もし飛ばなかったら上記3個の部品を順番に取付け、
装着時に飛ぶ部品を確定します。そいつが犯人です!!


もし飛んだ場合は、残りの部品の中に犯人が潜んでいますので、追跡しましょう。
右側のハンドルスイッチのカプラーを外します。その状態でメインスイッチをONにしても、


IGコイル(+)に電流が流れていないことを確認して下さい。
この状態でヒューズの出力側(ヒューズを外した時に電気が来ていない方)からリード線を、


2本引き、IGコイルの(+)にバイパス配線を接続します。
この状態でエンジンを始動し、ヒューズが飛ぶかどうか確認して下さい!


もし飛ぶようでしたら、犯人はIGコイル及びその周辺です。飛ばなかったら、
ハンドルスイッチ及びその周辺が犯人となります。


頑張って追跡してください。
アールプロ門倉

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