Q: Z400LTD白煙の件
2010-08-30  質問者:リッチヒルさん
先日、白煙を噴くという件で質問させてもらいました。リッチヒルです。回答ありがとうございました。ちなみに、回答内容から実車に当てはめると、吹かした時にボッっという感じに白煙を噴きます。この場合オイル上がりだと思うのですが、原因としてはピストンリングなのでしょうか?もしピストンリングだった場合はR?PROさんにピストンリングの在庫はありますでしょうか?
A:お答えします
お問い合わせありがとうございます。


煙を吹く場合の修理はオイル上がり、オイル下がりと決めつけずに、両方の対処をした方が、
賢明だと思います。オイル上がりの修理ではなく、白煙対策としての修理を行って下さい。


オイル下がりの原因のほとんどはバルブステムシールの損傷です。
これは分解したついでに、必ず変えたほうが良い部品です。分解したら交換とお考え下さい。


まれにヘッドガスケットの隙間からカムチェーントンネルの落下オイルを吸い込む場合も
有りますが、これはヘッドガスケットの交換で自然に直ると思います。


ただしどこからオイルを吸っているかは必ず把握しておかなければなりません。
分解時にくまなくチェックして、燃焼室へのオイル進入ルートを見極めてください。


次にオイル上がり=ピストンリング磨耗と考えるのも早計です!
ピストンリングの磨耗であれば、両方のシリンダーから煙が出るのが普通です。


片方のシリンダーからかなりの白煙が出るということは、軽い焼付きと考えた方が無難でしょう。
開けてみれば解りますが、ピストン、リング、シリンダーに深い縦傷ができていると思います。


こうなるとボーリングして、オーバーサイズのピストンを入れなければなりません。
以上のように白煙の原因を机上で推理する事は無意味なんです!!


とりあえず開けてみて原因を確認し、それに合った対処をしなければなりません。
STDサイズのピストンリングを無理して入手しても、傷が深ければ使いようが無いんです!!


ピストンやリングに関しては、分解前に前もって用意するのは、賢明とは言えません。
分解し、状態を把握してから、適正なサイズの部品を調達してください。


もしかすると、既にオーバーサイズのピストンが入っているかも知れませんよ・・・・・。
残念ながら当社ではZ400LTDのエンジン部品はほとんど取り扱っておりません。


ネットで探すと、純正のデッドストック物が多少ありそうですが・・・・・・。
大変だとは思いますが、根気良く探すしか方法は無いでしょう!!


どうしても部品が見つからない場合は、現状のピストンを研磨して修理する方法もあります。
ただし完璧とは言えない上に、費用は倍以上かかりますので、最後の手段とお考え下さい。


アールプロ門倉

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