Q: オイル漏れ
2010-08-09  質問者:Mr.258さん
先日、Fスプロケュト部のオイル漏れの為、
オイルシールを交換し貴社様のメンテナンスを見ながら組み付けました。

最初は完全に止まりました。
しかし500kmぐらい走行したあたりから再びオイル漏れしてきました。 
どこから漏れるのか確認したところFスプロケット部でした。

きれいに汚れを取り始動させるとFスプロケットの3個ある穴が下にきた時、
オイルが滲み出すのが確認できました。

組み付け方が悪かったのでしょうか?
ロックワッシャーに印をしておいたので見るとナットの緩みはありませんでした。
ナットの締め付けトルクは現在も締め付けトルク以上でしまっています。

ご指導、宜しくお願いします。 
A:お答えします
お問い合わせありがとうございます。


Fスプロケ廻りでオイル漏れを起こす可能性のある場所は3ヶ所あります。
オイルシール(26)の内側まではオイルが潤滑しているわけですから・・・・・


A)オイルシールの外側、B)オイルシールの内側、C)カラー(25)の内側、この3ヶ所です。
この場合、どこから漏れているか?が非常に重要になります。まずそれを確認しましょう!



車体を右側に大きく傾けて、オイルが漏れないような角度で車体を固定します。
再度分解して、クランクケース、カラー、スプロケットをオイル分が無くなるまで洗浄します。


再組み立て後に、オイル漏れチェック用の白色現象剤スプレーを全体に吹き付けます。
これは患部付近に白い塗膜を吹き付ける事により、オイルの漏れを際立たせる役目をします。


これで、オイル漏れ個所が A)、B)、C) のどこなのか?はっきり確認できますよ?!!
白い塗膜は現象確認後にウエスでこすれば簡単に除去できますので、ご安心下さい。



さて、一回り試乗したら再度分解して、オイル漏れ個所のチェックをします。
A)オイルシールの外側の場合:これは組みつけのミスです!圧入時に外周ゴムが削られたと思われます。


B)オイルシールの内側:この場合は多くの原因が考えられます。
1)単純にオイルシールの不良・・・OEM同様の日本製なので、不良品はほとんど無いと思いますが・・・・
2)カラー(25)の段つき磨耗又はキズ・・・・説明どおりひっくり返してスジの無い部分を使用したでしょうか?
3)ベアリング(23)の不良・・・・ベアリングにガタが有ると、カラー(25)は真円ではなくブレて回転します!
4)装着時のグリース塗布の少なすぎ・・・このシールはトリプルリップのため装着時のグリース封入が重要です。


C)カラー(25)の内側:この場合はカラー(25)とFスプロケット(27)のスキマから出てきます。
カラー(25)とFスプロケット(27)の間にはガスケットが使われていませんので、
両方の面が出ていて、尚且つ高いテンションで密着していなければなりません。砂粒一つでアウトです!!
説明どおり、液状ガスケットを使っていただいたでしょうか?


上記以外の複合的要因としては、浸透性の高い低粘度の化学合成油の使用、及び浸透性の高い添加剤の使用!
オーバーフローに起因する、クランクケース内部へのガソリンの流入によるオイルの希釈!


以上ご確認の上再度お問い合わせください。
アールプロ門倉

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