Q: キックスターター不具合
2010-07-26  質問者:atusiさん
いつもお世話になってます。
76年TX650の余り程度の良くない車両を入手し、コツコツ直しているのですが、
キックペダル踏み下ろした時に、キックペダルが水平の少し手前まで余り抵抗無く下りるのですが、
キックスターターのどこかに不具合が有ると言う事でしょうか?

水平の少し手前からキックペダルを踏み下ろせばエンジンをかける事は出来るのですが、
キックペダルの遊びと言うには少し遊びが多い気がしますので、

もし簡単に直すことが出来るのであれば直しておきたいので宜しく願いします。
A:お答えします
お問い合わせありがとうございます。


結論から言うとキックギヤのクリップの折れ、もしくは緩みが原因だと思います。
それではまず、構造からご説明しましょう。



キックを踏むとキックギヤ(4)が奥にスライドし、クランクに繋がるギヤと噛み合います。
噛み合うとキックシャフト(1)の回転がダイレクトにクランクの回転に繋がります。


今回のケースは最初のスライドに時間が掛かる(角度が必要)という事だと思います。
通常はキックアームの角度で20度位回転させると、スライドが終了するんですが、


文面を拝見すると45度位回転させないと、キックギヤのスライドが終了しない!
これは明らかに異常です!


スライドはキックギヤの内歯がヘリカルギヤになっていて、クリップ(5)で回転を止める事により、
回転する力をスライドする力に変えています。


キックギヤはヘリカルギヤ右端のストッパーまでスライドすると、スライドする力を、
再び回転の力に変化させ、クランクを回すわけです!!この時はクリップ(5)は空回りします。


要するにクリップ(5)が回転を止めたり、空回りさせたりする事で、キックが機能している訳です。
とりあえず分解して、このクリップを点検してください!!


アールプロ門倉

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