Q: XS650SP エンジン熱について
2010-07-20  質問者:ウエノさん
門倉様、いつもQ&Aを参考にさせていただいております。門倉様の親切丁寧な回答に感心しています。

そこで一つご相談なんですが、当方のXS650SP(3G5)'80年式は連続走行約80kmぐらいすると
エンジンが非常に熱くなり熱でパワーが明らかに落ちてくる感があるんです。

空冷の古いバイクなので仕方ないと言われてしまえばどうしようもない無いのですが、
エンジンの外観を損なうことなく、走行中にオイルを冷やす良い方法は何かございませんでしょうか?

御社のオイルクーラーの効き目等も教えていただければ幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
A:お答えします
お問い合わせありがとうございます。


走行中にオイルを冷やす方法となると、オイルクーラーしか考えられませんよね!
ただ、当社のオイルクーラーの効き目は『気休め程度』です。



できれば本格的なオイルクーラーを取り付けて下さい。
装着方法は過去ログをご参照頂ければ詳しく記載してあります。


オイルを冷やすというよりか、エンジンを冷やす方法をいくつか書いてみます!
オーバーヒート対策には有効と思いますので参考にして下さい。


☆エンブレの時にチョークで冷やす!

カートの世界では常識ですが(古いかな?)ガソリンで燃焼室を冷やします。
混合気は薄いと燃焼温度が上がり、濃いと燃焼温度が下がります。


エンブレの時にチョークを引いて、燃焼室温度を下げる裏技です!!
アイドリングの時にチョークを引くと、プラグがかぶってエンストしますのでご注意ください。


☆高熱価プラグに交換する!!


以前にもお話しましたが、プラグは燃焼室の温度を外に逃がす役目もしています。
6番、7番をご使用中の方は8番に変えてみてください。それだけで燃焼室温度は下がります。


☆点火時期を遅めにする!!!


点火時期を早めると燃焼室内圧力が上がり、燃焼温度も上がります。
逆に点火時期を遅めに設定すると、燃焼室内圧力が下がるため、燃焼温度が下がるんです。


XS650の基本設定はBTDC13度ですから、10度位まで遅らせればテキメンに効果が有ると思います。
ただし、その分圧縮圧力を下げた事になりますの、パワーの減少は避けられません。


この他にも方法はあるとおもいますが、要するにオーバーヒートの原因は燃焼室温度の上昇です。
オイルの温度を下げるのも、燃焼室温度を下げる為の一方法に過ぎません!


硬めのオイルを多めに入れ、気休め程度ですがオイルクラーを装着し(オイル量は増えます)、
キャブセッテイングを多少濃い目にして、プラグの熱価をワンランク上げて、


点火時期を多少遅めに設定して下さい!!だいぶ期待できると思いますよ!!!
アールプロ門倉

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