Q: 配線引き直し
2010-06-16  質問者:カワシマさん
お世話になっています。 推測の通り447のポイント車です。 車種不明の回答ありがとうございました。 門倉さんの回答とホームページの充電系解説でやっと理解できました。
ドライブチェーンは門倉さんの言うstdチェーンの良さを知ってみようと思いますので、注文します。 ありがとうございました!
A:お答えします
ご連絡ありがとうございます。


STDチェーンとシールチェーンの違いをお話しましょう。
'70年代にメンテナンスフリーブームが起こります!!


MFバッテリー、フルトラ点火、油圧によるブレーキシステム、そしてシールチェーンです!
グリースが封入されているから、無給油で使用できますよ!が謳い文句です!!


その時に、すべてのリンクにO-リングを使用してるので、フリクションロスは大きくなります!
とは絶対に言いません!!メーカーは良い事しか言わないんです!


皆さんはレーシングチェーンを見た事があるでしょうか?軽量で、抵抗が少ないことが特徴です。
もちろんO-リングなんか入っていません!その分重くなるし、抵抗は増えるし・・・・・・


バイク乗りなら誰しも、エンジンのパワーをできるだけロス無く後輪に伝えたいと思いますよね!
そしたら、定期的にチェーンにスプレーグリスを塗るくらい簡単な事でしょ!!


それに定期的にメンテナンスしてればチェーンの伸びもすぐに気が付いて調整できるし・・・・
良い事ずくめです!!  次にシールチェーンの最大の欠点をお話します。


今まで何台もシールチェーンがガチガチに固着したバイクを見てきました。
O-リング内部の固着が多いので、外から給油してもO-リングが邪魔してオイルが回らないんです!


まだ伸びてもいないのに、チェーンとして使い物にならなくなります!!
毎日乗る車両だったら良いんでしょうが、たまにしか乗らない車両は特に注意が必要です!


昔のバイク屋さんは固着したチェーンはグリースで煮込んで復活させました!
もちろんSTDチェーンの話です。しかしO-リング入りのチェーンは煮込むわけにはいきません!!


'70年代にO-リング入りのヘビーデューティーチェーン誕生にはもう一つ理由があります。
当時のナナハンブームで大型車がばか売れし、チェーン切れが頻繁に発生したんです!!


新発売のCBやZのパワーに、当時のチェーンが悲鳴をあげ、蛇のように地面を這う光景を
何度か目撃しています。原因の多くはクリップ式リンクの強度不足です!


その後はカシメ方式やエンドレスチェーンに移行していきます。
ですから当社でも750cc以上の大排気量車にはSTDチェーンはお薦めしていません!


650cc(750ccボアアップを含む)までの車両で、定期的にメンテナンスを実施すれば、
チェーンが切れるような事は絶対にありません!安心してご使用ください。


以上がチェーンの近代史です。ご理解頂けましたでしょうか?
アールプロ門倉

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