Q:
XS650ヘリテイジsp(5v4型)バックファイヤー |
2010-06-12
質問者:須永 均さん
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宜しくお願いいたします。81?83型と思いますが、コンチタイプのマフラー付の車両なのですがエンブレがかかる時に回転域に関係は無くパンパンと鳴ります。本Q&Aにもそういった特性有りと回答が有りましたが、プラグを6番に変えてみたら大分少なくなりました。7番(標準)の時はアイドリングから少し開けただけでも鳴ってしまいます。あまり飛ばす方ではないと思いますが、このまま使用していて良いものでしょうか。また、純正タイプのエアクリーナーを購入させて頂いたのですがオイル等塗布して使用した方が良いのでしょうか。稚拙な質問で恐縮ですが、ご指導宜しくお願い致します。 |
A:お答えします |
お問い合わせありがとうございます。
いつもだと、抜けの良いマフラーに変えると、アフターファイヤーはつき物だから
気にしないでそのまま乗ってください!って言うんですが・・・・・
今回は解説しない訳にはいかないですね!なぜ6番プラグだと消えたかを解説しましょう。
一言で言えば燃焼室温度が上がり、燃焼効率がアップした事による、未燃焼ガスの削減です!
以前の回答の中で、アフターファイヤーは燃え残りのガスが空気中の酸素を得る事により
マフラーの熱で爆発すると説明しました。
今回のケースは燃焼効率を上げて、燃え残りのガスを減らした事による結果だと判断できます。
プラグを低熱価タイプに変えたことにより、燃焼室温度が上がり、燃焼効率が上がった訳です。
以前読んだ書物に、ラジエターのつまりでいつもヒート気味で乗っていた車を、
ラジエター交換して正常に戻したとたん、燃費が2割ほど落ちたと言う記事がありました。
これも今回のケースと同様に燃焼室温度の上昇による、燃焼効率のアップが原因と言えます。
そしたら、燃焼室の温度をどんどん上げて、燃焼効率をアップさせた方が良いと思いがちですが、
そこにはオーバーヒートや早期着火言う落とし穴が、大きな口を開けて待ち構えているんです!
それではプラグの熱価について少し説明しておきます。

[1]低熱価(焼け型) [2]高熱価(冷え型) [3]ガスポケット です。
プラグの熱価とはプラグがどれだけ熱を蓄えるか(逃がすか)を数字で表した値です。
画像のエンジ色の部分が碍子と呼ばれる部分で、その他の白い部分は金属で出来ています。
当然金属の方が熱伝導率が高く、外部に熱をどんどん放出しますが、碍子部分は熱を蓄えます。
[3]のガスポケットと呼ばれる部分は常に高温の気体が保たれている部分でこの気体が
吸入された混合気を急速に暖めます。要するにエンジ色の部分が多いほど焼け型プラグと言えます。
XS650SPは空冷エンジンですから、風でエンジンを冷やします。
夏場の渋滞で風がエンジンに当たらないと、簡単にオーバーヒートしてしまいます。
ただし、車両によってすぐにヒートしやすい車両と、あまりヒートしない車両が存在します。
その違いは何が要因なんでしょうか?それは空燃比(燃調)の違いだと判断できます。
要するにガスが濃いとガソリンがプラグを冷やすんです!!逆にガスが薄すぎると、
ガソリン分が少なくプラグを冷やしてくれない為、プラグが真っ白に焼けてしまいます。
標準の7番がいつもカブリ気味(湿った感じ)の場合は6番の低熱価タイプに変更し、
真っ白になっていたり、乾いた灰色のススでカブッタようになっている場合は8番に変更します。
ただし本来は熱価で調整するやり方は正しくありません!
標準の7番できれいに焼けるように、空燃比(燃調)を合わせるのが正しいやり方です。
そんな訳で、今回の6番低熱価プラグ変更を簡単に問題なしとは断言できないんです!
プラグの焼け具合を見て、さらに使用状況を検証したりで総合的に判断しなければなりません。
とりあえずこれからの夏場を乗り切るために、7番に戻した方が賢明かも知れませんよ?
ちなみにハイオクガソリンの方がアフターファイヤーが出にくいと言うデータもあります。
最後ですが、純正及び純正タイプのエアークリーナーは乾式仕様です!
オイルを含ませる湿式仕様とは材質が異なりますので、乾燥状態でご使用ください。
アールプロ門倉 |
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