Q: MFバッテリー
2010-05-08  質問者:ドリルマンさん
こんにちは、いつもお世話になっております。
先日、XS650E用を御社のフルトラキットに変えました。最高です!
メンテナンスが楽になったついでに、バッテリーもMFに変えようと思ったのですが、MFバッテリーはご法度との事・・・ 純正と同じ容量のMFバッテリーでも駄目なのでしょうか?
もし、使用した際はどういったトラブルが起こるのでしょうか?
初心者な質問で大変申し訳ございませんが、
ご回答よろしくお願いいたします。
A:お答えします
お問い合わせありがとうございます。
HPのメンテナンスコーナーに記載済みですが、こちらにも同じ文章を記載させて頂きます。


1970年代後半のある日、当時僕は某二輪メーカーの営業マンとして働いていました。
今日、新型バッテリーの講習会があります!との事で会議室に集合しました。


その新型バッテリーは、MF(メンテナンスフリー)バッテリーと呼ばれ、完全密封型
(シールドタイプ)で電気分解による電解液の減少もなく、保水不要との説明を受けました。


ただし、このバッテリーの使用にあたっては、新開発の高性能ジェネレーター(発電機)と
強力なレギュレターが不可欠だと言う説明を受けました。


要するに従来の発電機はアイドリング時にはほとんど発電せず、高回転時に電圧を上げて、
全体として発電量のバランスを取っていました。


しかしこのシステムでは、高回転時に過充電気味となるため、どうしても過度な電気分解により
電解液の減少は防げません。


MFバッテリーを使うには、強力なレギュレターの使用により、電圧・電流を一定レベルに
保ち、過度な電気分解を抑制しなければなりません。


しかし、そうするとトータルの発電量が落ちて、充電不良気味になってしまい、
バッテリー上がりを引き起こしてしまいます。


そこで登場するのが高性能ジェネレーターです!アイドリング時から高回転時まで、
常に安定した電圧・電流を保つ事により、新開発のMFバッテリーが使用可能となった訳です。



以上がMFバッテリーの解説です。それでは使用した場合どのような事が起こるか説明します。
最悪の事態はバッテリーの爆発です!!MFではありませんがバッテリーの爆発を目撃しました。


開放式バッテリーには当然ブリーザーホースが付きますね。しかし販売時は真空密閉です。
あるユーザーがホームセンターでバッテリーを購入し、密閉のフタを付けたまま液を注入し、


そのままで使用していました。これでは電気分解の時に出る気泡がたまる一方です。
次第に内部の圧力が上昇し、バッテリーがだるまさんのように膨らみます・・・・


そして最後には爆発です!!!お近くのバイク屋さんに聞いてみてください。
古くからやっている店なら、2?3回はこのような状態を目撃した事があると思いますよ!


これと同じ事が起こる可能性があるんです!!! 
僕には恐ろしくて、絶対に使えません!


ただし、旧車にMFバッテリーを使っている人は大勢います。  しかも何事も無く!
その理由は走り方なんです。そこそこの回転数で昼夜走れば需給バランスが取れます。


要するにMFバッテリーの要求する充電状態を維持できれば、使えなくもないと言う事です。
すべてを知った上で様子を見ながら使う分には、問題ないと思いますが・・・・


アールプロ門倉

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