Q: XS650SP
2010-04-23  質問者:サガワさん
おたずねします。走行中しばらくすると右側のマフラーからパーンパーンと音
がでて走行できなくなります、エンジンが冷えるとまたしばらくはしれます。

バッテリー電圧ですが、バッテリー端子間で、アイドリングで14Vです、4000回転ぐらいまで上げると15V振り切るときもあり不安定です。

レギュレターはICです。純正使用ですよろしくおねがいします。
そちら様のトランジスタ29000円のパーツ使用です
A:お答えします
お問い合わせありがとうございます。


最初に過充電気味なバッテリー電圧について考えてみましょう。
15Vを振り切るとなると、明らかに過充電なんですが・・・・・・


お電話ではレギュレターは異常なしとのご判断でしたね!
同年式他車で使用中のレギュレターに交換しても、結果は同じだったとの事です。


レギュレターが異常なしで過充電は起こりえるのか?・・・・・・あるんです!
以前1回だけ遭遇したことがあります。XS650のICレギュレター装着車のみの現象です。


その時も15Vを振り切るかどうかという、過充電気味な症状でした。
本当の過充電は16V、17Vと上昇しますので、過充電気味と言う表現がぴったりです。


原因は何だったのか?早く知りたいですよね!
ステーターコイルの白線3本の内の1本が断線してました。


要するに3相ではなく単相交流になっていたんです!
この状態は普通に考えると充電不良になりますよね!ところが過充電になったんです!


その時の推理は、ICレギュレターは電圧で制御されるのではなく、電力ではないか?
電力は電圧x電流です。電圧が高くても電流が少なければ電力は上がりません。


3相が単相になったわけですから、電流は半減します。そんな訳でフィールドコイル式(励磁式)の
レギュレターは電力が足りないと判断し、コイルに電流を流し続けてしまうのではないか?


結果的に過充電気味になってしまうと推理しました。
この推理を応用すると、小さいバッテリーを使用するとなぜ過充電気味なるか?


の答えもある程度理解できるのではないかと考えられます。
それでは過充電時の点火系に与える影響を考えてみましょう。


まずIGコイルに与える影響です。高電圧で使用すると1次側コイルに負担が掛かり
熱を持ちます。熱を持つとコイルの抵抗値は増大します。


IGコイルは1次側と2次側の抵抗値の差がイコール火花の強さですから、
1次側の抵抗値が増えれば、確実に火花が弱くなります!火花が弱くなれば失火が起きます!


マフラーからのバーンバーンはこの時起きているのではないでしょうか?
ここまでの解説はあくまでも推理です。参考程度に聞いてくださいね!


ただ、高電圧の状態で使用し続けると、コイルもトランジスターも最後には
パンクしてしまいます!早めの対策をお願いしますね!!


アールプロ門倉

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