Q:
xs650sp |
2010-03-11
質問者:なかにしさん
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お世話になります。
84年xs650spになっているのですが
最近バッテリーが充電しなくなりました。
まずどこから疑っていけばいいのでしょうか?
バッテリーを充電しなおせば走り出します。 |
A:お答えします |
お問い合わせありがとうございます。
修理には2通りの方法があります。
1)悪そうな部品を順番に新品に交換していく。
2)テスターを使用し、各部品を点検して原因個所を特定し交換する。
どちらがご希望でしょうか?どちらでも直るんですが、順番通り1)から行きましょう!
ローターブラシ ⇒ レギュレター/レクチ(R/R) ⇒ ローター巻き替え ⇒ ステーターです。
おっと、バッテリーを忘れてた!バッテリーが死んでて充電しない場合もあります。
バッテリーが基本ですから、2年以上使っていたら新品に換えてください。
以上順番に替えていけばどこかで直ります。
しかし、耐用年数の過ぎた電気部品はいつか壊れますので、全交換が一番安心ですね。
次に2)番のテスターを使って悪い個所を調べる方法です。
最初にブラシを点検します。長さが10mm以下の場合、充電が弱くなるので交換です。

そして交流の発生電圧を測ります。エンジン回転数は3000rpmです。
R/Rの8ピンカプラ-で計測します。カプラ-は接続したままで、白線3本に名前を付けて下さい。
A君、B君、C君とします。測定レンジは「ACV」で赤リードと黒リードをAB、BC、ACと差込みます。
3通りとも同じ数値で、20V以上であればローターとステーターはOKです。
20V以上出ているのにバッテリーの充電電圧が12.5V以上に上がらない場合はレクチ不良です。
バッテリー充電電圧は「DCV」レンジで、バッテリー端子間にリードをあてて測定します。
計測はすべて3000rpmでの数値を読み取ってください。
交流の発生電圧が20V以上にならなかった場合は、外ブラシの取り付けビスをアースします。
10cm程の不要な配線をご用意ください。両端の皮膜を剥いて、片方を外ブラシ取り付けビスに、
もう片方をステーター取り付けビス(アースに落ちればどこでもOK)に接続します。

メインスイッチをONにし、エンジンをスタートさせて先ほどの交流発生電圧を測定します。
3000rpmで3通りとも20V以上に上がった場合は、レギュレター不良です!!
上がらない場合は次に進みます。このアーステストは2分以内で計測して下さい。
長時間アースしたままの状態ですとローターに負担がかかり、焼き切れる可能性があります。
次はローターテストです。テスターの測定レンジ「抵抗x1」に切り換え、2本のリードを接触させ、
ゼロオーム調整つまみを回して針が 0Ω を指すように調整します。
その後ローターのブラシが当たる2本のレールに、テストリードを当て針を読み取って下さい。
基準値は5Ωです。4でも6でもダメです!ちょうど5Ωです!!

ローターの抵抗値はエンジンが熱を持つと変化する場合があります。冷間時5Ωでも、
エンジンが温まった状態で8Ωになる場合は、5Ωでは充電するが8Ω時は充電不良となります。
ローターの抵抗値測定は1回の測定では結論が出ませんので、様々な状況で測定して下さい。
さて最後にステーターのテストですね!テスターの測定レンジ同じく「抵抗x1」です。
今度はステーターの8ピンカプラーを外して測定します。先ほどの白線3本のA君、B君、C君で、
測定レンジは「抵抗x1」で赤リードと黒リードをAB、BC、ACと差込みます。

3通りがほぼ同じ抵抗値を指せばOKです。次にA-アース、B-アース、C-アースも測定します。
こちらも3通りすべてが0Ωを指せば異常無しとなります!頑張ってチェックしてみてください。
最後にバッテリーの話をします。カスタムで小さいバッテリーを付けている方が多いんですが、
XS650の場合、容量の小さなバッテリーを使うと過充電を起こします!
過充電のまま走行を続けると、レギュレター、イグナイター、IGコイル等のあらゆる電気部品が、
高電圧の影響でパンクしたり、誤作動を起こしたり・・・・・・・多数の弊害が起きてきます!!

バッテリーは規定の容量の開放型バッテリーを必ずご使用ください。
アールプロ門倉 |
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