XS650 充電系 点検整備
2021-12-17
【XS650 充電のしくみ】
XS650の発電機は一般的なパーマネントマグネット(永久磁石)式とは異なり、フイールドコイル(励磁)式という割と少数派の発電機が採用されています。


両者の違いを簡単に説明すると、マグネット式はローターが回転すれば常にステーターは電気を作り続けます。一方のフィールドコイル式は、発電が必要な時だけローターが電磁石となってステーターで電気を作り、必要ない時は電磁石でなくなる為電気は作りません。


したがってレギュレターの役目も両者はまったく異なり、マグネット式のレギュレターは余分な電気を捨てる役目をしており、フィールドコイル式のレギュレターはローターに電気を流し、電磁化させる事により電気を作り出す役目をしています。


片方は捨てる仕事で、もう片方は作り出す仕事ですから、仕事内容でわかる通り、その構造や部品構成はまったく異なり、互換性はありません。実際に電気が作られる場所は、ローターのまわりにあるステーターで、3個のコイルで形成され、それぞれに接続された白線3本から交流電流が流れてくる仕組みになっています。


交流のままだとバッテリーに蓄える事ができませんので、整流器(レクチファイヤー)で直流に変換し、バッテリーに充電されます。レギュレターはバッテリー電圧が14Vを下回るとスイッチONとなりブラシを介してローターに電流を流し、電磁石化して発電を開始します。


そして14Vを超えたあたりでスイッチOFFとなり、ローターへの電流をストップして発電を中止します。したがってXS650の発電機は、発電したり、しなかったりを繰り返して電圧を調整している訳です。

ニュース一覧へ